安藤忠雄パワー
2016年 02月 13日
ブログ1ヶ月間、続投宣言した感性をナイフのように研ぎ澄ませよう友の会会員ノアノア空間工房の大塚です。続投ブログも残り14回となりました。毎日書くことが日課のようになって楽しく書いてます。
昨日は経営者限定で安藤忠雄氏が講演してくれるというので聞いてきました。
安藤さんの講演会は3回目になるので、内容も大体同じかな、と思っていたのですが少しアレンジしてくれていて、私達が経営者であることを前提にお話をしてくれました。近年ガンの手術をされた安藤さんですが、安藤パワーは今もなお健在でして本当に楽しいお話をきくことができました。
安藤さんのパワフルで、ユーモアに飛んだ話し口調、建築に対してのアイディア、そして情熱。やはり「尊敬」の人。逆境の中を怯んでいる間もなく、ひたすら突き進んでいる人。
私が大学の図書館で最初にみた安藤さんのスケッチは青色鉛筆の尖った線で空や地面をひいたものでした。すごく知的でセンスよく、描かれている建物が深い思想を秘めていることが伝わるものでした。実際の建物「光の教会」「風の教会」「水の教会」「六甲の集合住宅」等など、沢山見て回ってショックに近い感動をしたこと、その感動こそが、今も変わらず私の建築を目指す原動力だと思います。
昨日の講演でよくお話にできてた有名な「住吉の長屋」ですが、とても小さい住宅なのに「部屋からいったん外に出てリビングに行く」というプランニング。とても素敵な思想で作られた住宅なのですが、これは、哲学の世界で語れないとクライアントには受け入れてもらえない。当然ですよね、雨の日だって外に出ないとリビングに行けないのですから。こちらのクライアントはすでに40年も住み続けているという。このクライアントも素晴らしい感性の持ち主ですよね。
ロマンは多少の不便さを超えて感性や人生を磨かせるものだと思います。
住宅が建築であるためには、感性に響くようなロマンが必要ですし、
住宅は便利なだけでは、人を本当の意味での豊かさに導けない と思った講演会でした。
「機能性とデザインを兼ね備えた、、、」というフレーズ、よく使うけどなんとなく違うよなって思ってた。デザインではなくて感性 でいいんじゃないか。人としての感性を兼ね備えた住宅。感性を磨く住宅。これこそが本当の意味で豊かな住宅だと思うし、こういう住宅を作っていきたい。もっと楽しい発想で住宅をつくっていかないと、未来の子供がつまらない大人になってしまう。
PS:安藤さんに名前入りのサインを頂きました。サインをみて私が思わずかわいい、と言うと安藤さんもつられてかわいいと言ってました。安藤大先生からかわいいという言葉が出るなんて!!素敵だ~
大塚泰子
http://www.noanoa.cc
ノアノア空間工房03 6434 7401tokyo@noanoa.cc
by noanoa_labo
| 2016-02-13 14:34
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建築家大塚泰子の建築・家・暮らし・アート のこと
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